| マオリタンガ | マオリタンガは、マオリの生活様式や世界観を含めた、マオリ文化を意味します。マオリは、西洋文化のさまざまな側面を自らの文化に取り入れてきました。そして、今日では、より多くのニュージーランド人が、マオリの豊かな伝統を分かち合うようになりました。 公用語は、英語とマオリ語の二つが採用され、すべての子どもたちが義務教育中に簡単なマオリ語を学びます。「キア・オラ」(こんにちは、こんばんはなどの意味)という挨拶は、ニュース番組の冒頭でも使われています。 |
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| 起源と伝説 | マオリは自らの祖先はもちろん、この世のすべての生命は、神々によって創造されたと信じています。この世の始まりに、神々は父なる天空のランギヌイと、母なる大地パパ・ツア・ヌクがしっかり抱き合った間に窮屈に挟み込まれていました。 兄弟神は両親を引き離そうと試み、それに成功したタネは、森とそこに住むあらゆる物の創造主になりました。また、タネは、土からこの世で最初の女、ヒネ・アフ・オネを造り、命を吹き込みました。この二人の間に生まれた娘、ヒネ・ティタマは、タネが父親であることを知らずに、その子どもを生みました。このマオリの神話は、これが全ての人間の祖先であると伝えています。 それより後に生まれ、ポリネシアの島々を始め、アオ・テア・ロアを釣り上げ大地を作ったとされる、英雄マウイの伝説も数多くのこっています。マウイは、魔術を使って、多くの人々に恩恵を与えたとされ、それらの伝説は子供向けに絵本にもされています。 |
| マオリの社会 | アオ・テア・ロアに定住したマオリの祖先は、血縁と地縁を何よりも重要視する部族社会をつくりあげました。 マオリの社会生活の中心になるのが、マラエと呼ばれる集会場とそれを取り囲む敷地です。マラエの敷地とその家屋は、マオリの人々にとって社会生活や、政治あるいは儀式を営む上で重要な場となっています。 集会場は、部族社会の結束の象徴とされ、その前の広場は、部族による土地所有のシンボルで、部族の証明とマナ(威厳)の源となっています。 今日では、大多数のマオリは、マラエには住んでいません。 その多くは、都市部で生活しており、マオリの伝統との社会的、文化的なつながりを維持するためには、特別な努力を払わねばなりません。 数世代前に部族社会を離れ、生活様式も一変した若い世代にとって、これはとりわけ難しい問題です。 このような状況にもかかわらず、マオリは独自のアイデンティティとマオリタンガの維持に成功しています。近年におけるマオリ文化の復活も、その伝統的な価値観と、しきたりが失われずにいたからだといえるでしょう。 |
| マオリ語 | マオリ語は、a・e・i・o・uの5つの母音と10個の子音(h・k・n・ng・p・r・t・w・wh)の計15音からなります。 日本人には発音のしやすい、子音に必ず母音のともなう発音です。 (例:英語のapple、bookのようではなく、ローマ字表記のように、waha(ワハ=目)子音+母音・子音+母音の組み合わせになる) もともと文字をもたないマオリ語は、口頭で伝えられてきましたが、ヨーロッパ人の入植以来、このようにアルファベットを用いて記述されるようになりました。 |
| マオリの歌と踊り | スポーツの国際親善試合の開始前に、ニュージーランドチームの見せる精気あふれるダンスは多くの人々に知られています。この壮観なパフォーマンスはいつも、人々に大きな興奮を沸き立ててくれますが、この起源を知る観客は多くありません。 このダンスは、「マオリの戦闘の踊り=ハカ」と言われますが、正しくは「ハカ・プカナ」と言うべきでしょう。 ハカとは、アクションつきの歌が添えられる様々なダンスの総称です。プカナ(しかめっつら)が叫び、コーラスで人を脅し、目をむき出し、舌を突き出して足を踏み鳴らします。 これに対し女性のダンスはやさしく、しなやかに軽妙なリズムでなされます。ポイと言われる玉に皮ひものついたものや、ステッィクが使用されたりします。 マオリは歌を愛し、見事な歌声とハーモニーを奏でるすばらしい才能を生まれ持っています。ヨーロッパ式のメロディーや楽器も持ち込まれ、今日の歌やダンスは双方の文化を混ぜ合わせたものになっていますが、マオリの叙情性とダンスは原型をとどめています。 |
| 権威を示す装飾品 | 草や鳥の羽などで編んだ衣装を身に着けていたマオリは、ペンダントや羽飾りなどの装飾品を身につけていました。石、骨、羽はファッションや個性的な装飾品をつくる材料として好んで使われました。 なんといっても、一番有名なのは、女性用の装身具ヘイ ティキ(人型のペンダントヘッド)でしょう。材料は通常、グリンストーンまたはジェイド(Jade)と呼ばれるヒスイです。なかでもティキは、胎児をかたどった奇妙な形をしており、絶大なマナ(威厳・力)を秘めているとされています。部族の地位の高い人に何代にもわたって引き継がれてきました。 幸運を吊り上げるという釣り針型の骨飾りは、今でも男の子に人気です。 |